ギバーGiver(与える人)が幸福に成功する。テイカーTaker対策は必要。
 ・ギバー(Giver): 受け取るより与える方が多い人
・マッチャー(Matcher): 与えると受け取るのバランスを取る人
・テイカー(Taker): 与えるより受け取る方が多い人

「ギバ ー 」が敗者のほうにいるなら 、最も成功している勝者には誰がいるのだろうと 、スペクトラムの反対の端を見てみました 。すると心底驚いたことに 、トップのほうにいるのもまた 「ギバ ー 」たちだったのです 。いつも他者を助けることを優先している人びとは 、敗者ばかりでなく 、勝者のほうにも多く登場していました 。(Barking up the wrong treeより引用)

ギバーは最上位層か最下位層にいる

アダム・グラントの調査によると、成功(※)の順位は下記の様になる。

・最上位: ギバー
・中間: テイカー、マッチャー
・最下位: ギバー

(※)「成功」は色々な観点から言えますが、ここでは、大きくは資本主義社会内での成功を意味すると思います。

テイカーは最初成功するが、後に成功しないし幸福度も下がる

テイカーは最初は出世したり利益を出したり裕福になることが多いということがデータで分かっている。

だが後々、テイカーは周りを信頼できない環境へと変化させ、最終的には成功から遠ざかるといいます。

道徳的な人ほど幸福度が高く人生の満足度が高いという調査がある様に、テイカーは道徳にマッチしないため幸福度に問題が出てきてしまう。

ギバーは、テイカーに利用されない工夫が必要

人生、本物のギバーでありたい。だけど、テイカーは「私に対してもギバーにならないと、それは偽物のギバーだ」と試練を与えます。

ですが、この世にテイカーがいる限り、テイカー対策が絶対的に必要なのです。
(イエスキリスト様ではない限り)

それに、テイカーの行為は成功と幸福を遠ざけるので、テイカーの行為が行われない様に対策することは、テイカーを助けるギバーの行為です。

他者への信頼度が、10段階の内「8」の人が一番所得が高いといいます。
他者を信頼できない残りの「2」は、テイカー対策の「2」です。

ギバーは与える人ですが、2割のテイカー対策が必要だということです。

『適度な信頼 』と題された研究で 、被験者は他者をどの程度信頼しているかを一〇段階評価で答えるように言われた 。すると 、 「八 」と答えた人びとの所得が最も高かった 。これは 、成功者のトップにいるのはギバ ーだったとするグラントの研究結果と一致する 。一致するのはそれだけではない 。九以上と答えた人びとの所得は 、八と答えた人びとの所得より七 %低かった 。成功の尺度で敗者にもギバ ーが多いように 、これらの人びとはテイカ ーに利用され 、つけ込まれているのかもしれない 。では 、一番苦労しているのは誰か ?なんと信頼度が最低レベルの人びとの所得は 、八と答えた人びとの所得より一四 ・五 %低かった 。
(Barking up the wrong treeより引用)

最下位のギバーにならないための、テイカー対策

アダム・グラントによれば 、あまりにも利他的なギバ ーは人を助けるために自らを消耗し 、テイカ ーにつけ込まれ 、成功からほど遠い業績しかあげられない 。(Barking up the wrong treeより引用)

①人助けは「年100時間」など時間を決める。(与え過ぎない様自制する)

ソンジャ ・ライウボマ ースキ ーの研究によると、全時間ギバーより、時間を決めて人助けする方が幸福感が増し、ストレス軽減される。

②マッチャーに囲まれる

マッチャーは、ギバーを良しとし、テイカーを良しとしないため、マッチャーに囲まれることで、テイカーから守られる。

③自分にあった池を選ぶ

一〇〇〇人の被験者をその幼少期から死亡まで追跡調査した 「タ ーマン調査 」は 、私たちがどのような人間になるかは 、周りの人びとによって決定されるという結論に達した 。周囲の人が利他的に振る舞うのを見ると 、人はいっそう利他的に行動するようになるという 。そして周りに互恵主義の人びとがいれば 、私たちはいっそう安心してギバ ーになり 、テイカ ーの犠牲になることを恐れずに 、トップクラスのギバ ーたちが手にする成功の恩恵を分かち合うことができる(Barking up the wrong treeより引用)

④テイカーに用心する様に周囲に知らせる。

気が晴れるだけでなく、実害が減る
(寛容なしっぺ返しが必須)

⑤上の人に好かれる。周囲に好かれる。

人によっては、残酷かもしれないが、上司に好かれるか好かれないかが、職場の成功・幸福度に一番影響するという。

テイカーは上司に好かれるのが上手な場合が多いから、気をつけよう。

対面が不得意な場合、
「毎週金曜に、その週の成果を上司にメールを送る」という方法は効果的面。

⑥長期的視点で考え、相手にも長期的視点で考えさせる。

テイカーは利己的に短期的な利益を求め、長期的には上手くいかない。

⑥許す

「許す」とテイカーとのデススパイラルを防げる。

まとめ

今回の学びで、人間は元々ギバーになっていく存在なのではないか?とも思いました。
赤子(完全なるテイカー)が、大人になっていく中でギバーになっていく過程もその様です。

今回は下記のことを学びました。

・ギバーになった方が成功するし幸せ。
・テイカー対策が必須

今回の内容は、ほぼ全てこちらの本の内容です。詳しくは正しくは実際に読んでみてください。