【人は損する事に過剰反応する】惑わされず利用すればより幸福になれる。

人は損する事に、本能的に過剰反応する様になっています。

それは、生存するために備わった機能なのかもしれません。

損を避けることによって、より良い生を営むための機能だと思われます。

「損失回避」という能力です。

しかし、損をすることに対する感情の反応はとても強烈で、過剰反応を起こします。

損することに過剰反応し、感情的になり、「不幸な気持ちになる」、又は、「より損する人生を選んでしまう」ことがあるので注意です。

損感情は本能的に作用するもの(幼児と、猿で実験した結果)

猿の実験

オマキザルという猿の実験です。猿は葡萄を2つか1つもらえます。もらう相手を2人から1人選べます。

⑴1人は、葡萄1つあげた後で葡萄をもう1つあげて合計2つあげます。50%の確率で2つ目の葡萄はあげず合計1つ、50%の確率で2つ目あげて合計2つあげます。
⑵1人は、最初から葡萄2つ見せます。50%の確率で葡萄1つだけあげて合計1つ、50%の確率で2つともあげて合計2つあげます。

⑴⑵どちらも、もらえる葡萄が1つか2つかは50%の確率で同じです。

ですが⑴を選ぶ猿が全体の71%という結果が出て、多くの猿が⑴を選びました。

⑵の場合は、最初に2つ見せてから1つがもらえないため、1つ損したという損感情が働くために、⑵の人を避け⑴の人を選ぶことが多いという訳です。

(参照: 本「Mind over money」)

幼児の実験

ニュ ーメキシコ州で次のような実験が行われた 。 5歳児 、 8歳児 、 1 0歳児のグル ープが 、景品として 〝ス ーパ ーボ ール 〟か宇宙人の形をしたキ ーホルダ ーのどちらかを貰う 。事前に 2つの景品について感想を聞いたところ 、子供たちにはス ーパ ーボ ールの方が好評だった 。それでも 、キ ーホルダ ーを貰った子供にス ーパ ーボ ールと交換してもいいと言ったところ 、 4 0パ ーセントはキ ーホルダ ーを離さなかった 。ス ーパ ーボ ールと宇宙人のキ ーホルダ ーに何か秘密があるわけではないことを確かめるため 、景品を変えて同じ実験が行われた 。シャ ープペンシルを蛍光ペンと替えていいと言われても 、計算機を 6色入り色鉛筆と替えていいと言われても 、同じことが起こった 。どの年齢グル ープでも平均で見て 、どちらであれ最初に与えられたものを離さない確率が 、交換に応じる確率の倍になった。(引用: 本「Mind over money」)

損感情が働くため手放したくないのです。
(※注: この結果は自分が所有した物を高く見積もるという「授り効果」の影響もあり)

幼児より、猿より、大人は本能をコントロールできる脳力があるので、気をつけましょう。

損感情に惑わされていると更に損する。

損感情に惑わされて、更に損することがあります。

2008年金融危機の最中の人々の行動だった 。投資家はどうしても損が受け入れがたく 、勝ち目もないのに株に金を突っ込み続け 、ますます損を膨らませた 。自宅の価格が購入額を割り込んだ人たちは 、資産価値がマイナスになったわけではなく 、下落局面の間にもっと大きな家に買い替えられたのにそうしようとしなかった 。いずれも人間の損失回避の古典的な例だ 。損をすることに対する恐れは人間に相当深く根づいているに違いない 。
(引用: 本「Mind over money」)

チェックすると損感情だらけなので、注意。

例えば、
・誰かが先にエレベーターに乗った時
・セール商品を注文しようと思ったら直前で在庫切れ
・電車に直前で座れなかった。
・wifiの繋がりが悪くケータイをいじれなかった。
・仕事で自分が行った作業が無駄になった時

人生に影響がない小さなことで、損感情にすごい影響を受けていることがあります。

小さなことで不幸な気持ちを持つ必要はありません。

損感情が来たらどうするか?

損である理由を考えて
・損だったら、これ以上損しない様に手を打つ。
・別に損でなかったら、損感情が働いてるな〜と思うだけ。何もしない。
(損感情が働いているなあと認めてたら、その感情はいなくなって行きます)

まとめ(損感情を利用しよう)

損感情によって
・損をしない。
・不幸せな気持ちにならない。
・より損をする選択をしない。
ようにしましょう。

損感情を利用して
・損を避ける。
ことが大事です。

もともと損感情は
損を避けて、より幸福になるために存在するものだと思われます。

「損しない様に働いている」損感情に惑わされず、しっかり利用して幸福な人生を作っていきましょう。

「人と比較しない」とセットで気をつけると良いです。

他人と比較しないと幸福感が上がる。比較すると幸福感が下がる。

より詳しく知りたい場合はこちらの本を読んでください。