人はお金がかかると利己的になることがあります。
実験 (お金が関わると利己的になる?)
1998年 、 経済学者 ウリ ・ニ ーズィ ー、アルド ・ルスティチ ーニの実験結果によります。
イスラエルのハイファという地域、6つの幼稚園での実験です。
どこの幼稚園も、16時お迎えで、お母さん達は仕事を終え、定刻にお迎えするのに、大変苦労しています。
16時のお迎えが遅れると、保育士さんは、遅れた分長く子供を見るため、その分帰る時間が遅くなり、体力・精神も消耗します。
保育士さんは好意で居残り、子供を見てくれるのです。
お母さん達は、必死で16時のお迎え守ります。
下記の2グループに分けます。
- ⑴16時の幼稚園のお迎えに遅れると、追加料金を払うグループ(2つの幼稚園)
- ⑵16時の幼稚園のお迎えに遅れても、今まで通り、無料で見てもらえるグループ(4つの幼稚園)
(追加料金: 310円相当/10分)
さて、実験が始まり
⑴ のグループへの追加料金制度が開始です。12週間続けられました。
実験結果
そうすると、
⑴のグループのお迎え遅れが断然増えました。
保育士さんが居残りで子供を見る数は2倍になりました。
なぜその様な結果に
追加料金払ったら、保育士さんもその分お金もらえるんでしょ、という心理が働いたのかも知れません。
保育士さんはその分帰る時間が遅れるにも関わらず。
お金が関わると、他人のことは考えなくても良いのでしょうか?
極端に言うと、お金を払うと相手に何でもしていい。
お金払ってるんだから!
みたいな、道徳が抜けてしまうことがあります。
下記の事例は、お金が影響を与えてる部分もあるかもしれません。
- モンスターペアレント
- モンスターペイシェント(患者)
- モンスタークレーマー
- モンスターカスタマー
資本主義経済ですので、資本(お金)中心なので、そうなり得ますが、
資本主義と道徳は別のもので、共存することができる存在です。
何故なら、資本主義の根本は人間の欲求であり、道徳の根本も人間の欲求だからです。
結論
「お金払ってるんだから!」と利己的にならない様にしましょう。
お金による感情は凄い強いですので、気をつけてましょう。
詳しくは正確には下記の本を読んでください。
お金によって利己的になる他のパターンの事例も書いてあります。
・イギリスある地域、駐車料が高額で、違反駐車してたまに罰金払う方が安いので、公然と違反駐車を続ける人。
・スイスある地域、核施設受け入れの住民投票。最初、利他的に「受け入れる」と言った人が半数いた。次に、補償金(お金)をあげるからと言って投票すると利己的になり「受け入れる」とする人が4分の1だけになってしまった。