「日本人の和」と「他の国の和」の違い

北海道大学名誉教授の山岸俊男さんの21か国での調査によると

日本人の個々人は、和を大切にしていない様な結果がでたという。

日本人は本当に和を大切にするのか

まず 、日本人がほかの国の国民よりも本当に和を大切にしているのかを 、筆者たちが世界の 2 1か国で実施した調査で調べてみた 。

「私はまわりの人との間で和をたもつことを大切にしている 」という質問に対してどの程度同意するかを比べてみると 、驚くことに日本人の平均は 2 1か国の中で下から 4番目 、日本人よりも平均が低いのはエストニア 、トルコ 、韓国だけである 。

これは質問の仕方が悪かったのかもしれないと思い 、次に 、他人の気持ちを大切にするという和の側面を強調した 、 「まわりの人の気持ちを尊重するようにしている」という質問に対する平均を比べてみたところ 、ここでもまた日本人の平均は 2 1か国中の最低である 。

さらにしつこく 「いつもまわりの人の立場にたって物事を考えるようにしている 」という質問に対する回答を比べてみても 、日本人の平均は下から 2番目で 、日本人よりも平均が低いのはロシアだけであった 。

更に、初めての人を信頼するかとう調査では、日本人は74ヶ国比較で、ほぼ最下位です。

世界価値観調査(2005~2014)の結果を見ると、「初めてあった人がいるを信頼するかどうか」という質問に対して「信頼する」「ある程度信頼する」という回答を合わせた日本人の回答は8・8パーセントで、この質問が尋ねられた74か国中の下から4番目という驚くべき結果である。日本人の一つの特徴は、知らない人は信頼しないという点にあると言える。

これら部分だけ見ると、

え、何なんだ?

日本文化は「和の文化」と聞くけど、

何か全然「和」と関係なさそうな国民ではないか?

となりそうです。

「日本の和」とは?

しかし、

和の他の部分の側面を見る調査によると

和を意識しながら生活している。

ということが分かります。

和のもう一つの側面である「波音をたてない」ように「まわりに合わせる」という点に目を向けてみた。

「まわりの人から嫌われないように振舞うことがよくある」という質問に対する日本人の平均は上から8番目、

「まわりの人が自分をどう思っているかが、つい気になる」に対する回答の平均は上から10番目、

「まわりの人がどう思うかが気になって、自分のしたいことをそのままできないことがある」の平均は7番目

つまり

日本の和は

「周囲からどう思われるかを気にして、波音を立てない様にすることで協調しようとする和」だと言えます。

「日本人の和」と「他の国の和」の違い

日本と他国の和は異なる様です。

調査によると

日本人では、

「まわりの人との和を大切にしている」と回答をした人は「まわりの人がどう思っているかが、気になる」という回答をするという相関関係があります。

他の国の人は、

「まわりの人との和を大切にしている」と回答した人は「いつも自分の立場をちゃんと主張するようにしている」という回答をするという相関関係があります。

これを見ると

日本人は、

周りの目を気にしながら波音を立てないことにより和を目指す。

他に国の人は、

自分のことを伝え合いながら積極的な和を目指す。

という違いが分かり、

日本と外国では「和」に違いがあるということです。

外国文化の中で生活すると、この違いが何となく分かりますが、調査で見るとやっぱりそうなんだとなります。

食文化による違いの例

大学の先生に聞いたことがあります。

「日本の和」は

「和食」に見られ、家族でも、おかずを別々に器に盛り、お互いぶつかることもなく、食べます。

「外国での和」は

外国では、おかずを家族全員がつついて食べる場合に、現れています。

お隣り「韓国の和」は、

ビビンパッに現れていて、

ぐるぐるのごちゃ混ぜになった状態で、それぞれの食材が自分を活かしながらも、一つの食べ物になっています。

更にその一つのビビンパッを突きあって食べたりします。

この様に「和」と言えば、国によって多少違うのですが、

日本の和も結構特殊で、他の国には分かりずらいものです。

突然大きな話になりますが、

国同士の和「世界の和」を作るためには、お互いの文化をわかり合うことが必要そうです。

まとめ

日本人は、周りの目を気にしながら波音を立てないことにより和を目指す。

他に国の人は、自分のことを伝え合いながら積極的な和を目指す。

大きな和、世界の和平には、お互いの国の文化を理解することが必要そうだ。

上記内容の引用は全てこちらの本からです。詳しくは正しくはこちらをご覧ください。