人の違いを理解したい。【5因子モデル】

「5因子モデル」という性格診断があります。

心理学者の中でも最も信頼性のある性格診断だと言われています。

5因子モデル

MBTI、ハーマンモデル、エニアグラムと様々な性格診断があり、どれも有効な部分はあるのですが、

人の性質は様々なのにも関わらず、「特定のタイプに個人を当てはめてしまう」ということが起こります。

5因子モデルは、タイプではなくて、各5因子が尺度で表われます。そして、それら5つの性質を包括した個人として見ます。

5つの因子

5つに因子は以下通りです。

  • 誠実性
  • 協調性
  • 情緒安定性
  • 開放性
  • 外向性

5因子モデル・テスト

わずか数分ででできる

5因子モデル・テスト(ビックファイブ・テスト)是非行ってみてください。

  • 全く当てはまらない:1
  • ほぼ当てはまらない:2
  • どちらかといえば当てはまらない:3
  • どちらでもない:4
  • どちらかといえば当てはまる:5
  • ほぼ当てはまる:6
  • 全く当てはまらない:7

下記の空欄へ、上の1~7の中から適切な数字を記入してください。

1.活発で、外向的だと思う( )

2.批判的で、もめごとを起こしやすいと思う( )

3.しっかりしていて、自分に厳しと思う( )

4.心配性で、うろたえやすいと思う( )

5.新しいことが好きで、変わった考えを持つと思う( )

6.無口で、静かだと思う( )

7.同情しやすく、優しい人間だと思う( )

8.だらしなく、うっかりしていると思う( )

9.冷静で、気分が安定していると思う( )

10.独創的ではなく、平凡な人間だと思う( )

以下の通り集計してください。

  • 誠実性=(項目3の点数+(8-項目8の点数))÷2
  • 協調性=(項目7の点数+(8-項目2の点数))÷2
  • 情緒安定性=(項目9の点数+(8-項目4の点数))÷2
  • 開放性=(項目5の点数+(8-項目10の点数))÷2
  • 外向性=(項目1の点数+(8-項目6の点数))÷2

例えば、項目1の点数が「5」、項目6の点数が「2」の場合は、以下の様に

外向性=(5+(8-2))÷2=5.5

結果

結果はどうでしたでしょうか。

誠実性( ) 協調性( ) 情緒安定性( ) 開放性( ) 外向性( )

各因子の意味

簡単に表しますと、以下の通りです。

誠実性

誠実性のスコアが高い人は「計画性がある」「規律正しい」「注意深い」「忍耐強い」「賢明」「非衝動的」などの特徴あり。

スコアの低い人は「無秩序」「自発的」「不注意」「軽率」「衝動的」などの特性あり。

協調性

協調性の高い人は「感じがいい」「協力的」「友好的」「支援的」「同情的」という印象を相手に与えます。

低い人は「皮肉屋」「対立的」「非友好的」「意地が悪い」という印象を相手に与えます。

情緒安定性

情緒安定性が高い人は、浮き沈みが少ない安定し精神状態で過ごしやすいです。

低い人は、小さな危険の兆候を察知し、熟考する能力に優れています。

不快を察知する脳の器官「扁桃体」が過敏だと、スコアが低くなります。

開放性

開放性のスコアは、新しい考えるや人間関係、環境をどの程度受け入れるかを表します。

外向性

脳(新皮質の特定領域)の覚醒レベルが低いと外向性、脳の覚醒レベルが高いと内向性になるようです。

情緒安定性とはまた別で、内向性が強くても、情緒安定性が高い人もいるようです。

外向性、内向性の違いは下記にてご確認ください。

【外向型・内向型】人の違いを理解する

細かく正確な説明を読みたい場合は以下の本を参照ください。

最大点数、最小点数

最大7点で、最小1点です。中間は3.5点です。

ある因子が、7点に近ければ近いほど強く、1点に近ければ近いほど弱いです。

どんな結果でも悪くない。

誠実性が2だった。。。

協調性が2だった。。。

これは悪いことではありません。5因子モデルの数値は良し悪しではなく、

ただ単にそういう性質なのです。

5因子モデルは、1つ2つの因子で人を表すのではなく、5因子全てを包括した個人としての性質を見ます。

成人の平均値

参考までに、成人の平均と照らし合せてみると、社会対比、人間関係での参考になるかも知れません。

誠実性4.61 協調性4.69 情緒安定性4.34 開放性5.51 外向性3.98

ただしこの数値は、アメリカの翻訳本からの引用です。

アメリカの平均だと思うので、日本や他の地域では平均が違うと思うので、参考迄に。

私の場合

私は以下の様な結果になりました。

誠実性6 協調性5 情緒安定性2.5 開放性4 外向性2

大体そうです。この様な性質の人間です。

再認識できたのは、協調性と開放性の部分です。

「情緒安定性と外向性が低い」

タイプに当てはめてしまうと「内向的」なため、協調性と開放性が高めなのが外見では分かりにくいです。

なので、協調性と開放性があるのかどうか、周囲もそうだと思いますし、自分も懐疑的になってしまっていました。

私の中で「協調しようという」「新しいことや変化を好む」という性質は確実にあり、

情緒安定性と外向性の低さが、社会で目に見える形で、協調したり、新しいことを試す、という行動が抑えられるのだと思います。

外向性が低い、つまり内向性が強い人との間では、内向的な方法で、よく協調しますし、

自分だけで完結する内容については、変化や新しいことを好みます。

どんな人か予測する方法

まわりの人が「どんな人か?」を予測するのに、私は今のところ下記の方法で行なっています。

①外向的・両向的・外向的

5因子モデルの「外向性」の部分のことですが、その人が外向的か内向的か、そしてその強さを予測することによって、人の性質を予測します。

これはその人と接すると結構直ぐに予測できるので、まずこれを見ます。

外向的と内向的の違いは下記をご覧ください。

【外向型・内向型】人の違いを理解する

②情緒安定性

情緒安定性の高低も接するとすぐ分かります。接することがなくても、低い人は見た目ですぐ分かったりします。

③四魂の窓

次に「四魂の窓」で見ます。

四つのタイプの魂(観点)があるといいます。

これは人の性質の話しではなく、物事を見る観点の話しで、その違いが分かります。

簡単にいうと、共存できない観点が4つあって、人間はその4つの内の1つの観点で生活していると言います。

自分と他人は同じ観点で生きていると思いがちですが、全然違うということが分かります。

自分と全然違う人を理解するために、あくまでも予測のために使っているのですが、私の実体験ですと、相手を理解するのに、今の所かなり有効です。

本を是非読んでみてください。

本「天命の暗号」

④残りの3因子

最後に、5因子モデルの残りの3因子を見ます。

より、細かく相手を理解するために有効です。

⑤男性と女性

男性と女性の差によって、人はかなり異なります。

極端に言うと、男性は物事を理解するために話しをし、女性は共感のために話しをするため、話しが通じないと言います。

男女の様々な違いを学ぶためにはこの本が有効です。