
本「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか」を読んだ。
引用
「完全競争」は、経済学の教科書において理想的なデフォルトの状態とされている。いわゆる完全競争市場とは、需要と供給が一致し、均衡状態に達した市場だ。ここでは企業間の差別化 は存在せず、売り手はまったく同一の製品を販売している。どの企業も市場への影響力はなく、 市場が価格を決定する。利益機会が生じると、新規企業が参入し、供給が増えて価格が下がる ため、参入者の目論んだ利益機会は消滅する。参入企業の数が増えすぎると損失が生まれ、一 部の企業が撤退することで価格はもとに戻る。完全競争下では長期的に利益を出す企業は存在しない。
アメリカ人は競争を崇拝し、競争のおかげで社会主義国と違って自分たちは配給の列に並ば ずにすむのだと思っている。でも実際には、資本主義と競争は対極にある。資本主義は資本の 蓄積を前提に成り立つのに、完全競争下ではすべての収益が消滅する。だから起業家ならこう 肝に銘じるべきだ。永続的な価値を創造してそれを取り込むためには、差別化のないコモディティ・ ビジネスを行なってはならない。
学び
[資本主義と競争は対極にある]
- 同じ商品を販売して競争しても、利することはない。
- 差別化された商品を販売することが、利することだ。